2009年 07月 24日
そろばんは数学とは無関係です。
出来ないよりはできた方が便利かも知れません。でも今やそろばんは無用でしょう。そろばんができないからこんなに困っている、というような人は聞いたことがありません。
そろばん関係者のみなさんゴメンナサイ。
ただ私が驚いたのは、そろばんを習うと計算が速くなって、算数や数学が得意になる、このように思っている人がまだいるということです。
もうそんな人はいないだろう、と思っていたところ、何をおっしゃる、まだまだそう思うからこそ子供にそろばんを習わせる親がいるんだよ、と聞いて驚きました。
そろばんは算数や数学とは無関係です。
いくらそろばんができるようになっても、算数や数学が得意になることはありません。
暗算ができるようになって計算が速くなることはあるでしょう。それはそれで良いことです。
しかし、その計算は単純な数字だけの計算でしかありません。数学で要求される計算力とはほとんど無縁な世界です。
数学で必要な計算力とは、文字、記号を伴った論理に基づく計算力です。そろばんでやっている単純な数字だけの、足し算、引き算、掛け算、割り算ではないのです。
数学で必要なのは論理的思考力です。そろばんは単純な訓練ですから、いくらやっても論理的思考力は磨けません。次元が違うのです。
そろばんでは身に付かない計算がほとんどです。
例えば、そろばんで微分積分の計算はできません。ベクトルの計算もできません。まして図形概念が身に付くはずもありません。
そろばんで身に付くのは、単純な数字だけの、それも整数、小数の範囲での加減乗除だけです。
分数計算はできませんし、無理数の計算もできません。三角比、対数となったらお手上げです。
算数、数学のためならそろばんはやめましょう。
多くの人からお叱りを受けそうですが、そろばんに費やす時間があれば、それを算数や数学の勉強にあてるべきです。
数学が得意になれば、計算力はそろばんを見下ろすレベルで高くなります。
私はそろばんを習ったことはありませんが、計算は誰よりも速い!こんなウヌボレを持てるようになりました。もちろん、それがどうした、ということで、人に誇るべきことではありませんが。
そろばん関係者の方からは、きっとお叱りを受けることになるでしょう。それでもあえて強調しておきます。
そろばんがいくら上手になろうとも、算数や数学ができるようにはなりません。これを目的として子供にそろばんを習わせるのは、とてもむなしいことです。
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